Know you rider
挫折しそうな音楽ネタですが、楽しみにお待ちの読者も少数ながらいらっしゃるようなので、続けさせていただきます。
で、今回はH。まず、米国のH。
Hot Tuna ” Hot Tuna”
なんとも時代なジャケですが、サイケでもアシッドでもございません。1970年発表のアコーステックブルースのライブ録音です。
シスコロックのアイコン、ジェファーソンエアプレーンのギタリスト(ヨーマ カウコネン)とベーシスト(ジャック キャサデイ)によるユニット。この録音にはもう一人ハープのウィル スカーレット(女性)が加わっています。
ドラムレス、ピアノレスのトリオによるブルース。エリックに代表される英国ブルースと違って、ひどくほのぼのとしたアットホーム?な演奏です。ブルースの湿っぽさはほとんど感じられない、英国人には(日本人も)絶対にまねの出来なさそうな、情の無いブルースが展開されます。しかし、これがまた良いんです。ギターはもちろん一級品の腕前だし、日ごろからいつも一緒というベースは息がぴったり。しかもハープはダークというよりプリティ。
とても気安く聴けるブルース。けど、ブルースに対してのリスペクトもしっかり感じられます。ムキになって黒っぽく演じるよりもよっぽどスマートだし、なによりもあざとさを感じません。アコーステックな和み系の音をお探しの方はぜひ。
そして、英国のH。
Humble Pie “Rockin’the Fillmore”
1971年発表のフィルモア イーストでのライブ録音。これはもう、英国R&Bのシーンで5指に入るであろう熱血のヴォーカリスト、スティーブ マリオットの歌を聴く為に在る録音です。
(おそらく)ビル グラハムによるバンド紹介のMCから始まって、怒涛のごとく小細工無しの熱い演奏が続きます。聴き所は全て。といえますが、D-1”Hallelujah(I love her so)”のストレートなカバーはいかがでしょう?スティーブがなぜ英国のベストボーカリストであったかが良くわかると思います。
面子にあのピーター フランプトンも居りますが、後年のふやけた彼からは創造もつかないギタープレイを披露しています。
残念ながらスティーブ マリオットは他界してしまいましたが、歳をとって枯れてきた彼の歌を聴いてみたいと考えるのは、私だけではないはずです。
ストレートな、ロックらしいロックのライブを聴いてみたいならお勧めです。
本日は奇しくも英米ともライブ盤でございました。
ではまた。
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